わたしが宗教から脱退しようと思ったのは39歳の時です。
それまでにも、学校を卒業する際の就職活動(24歳頃)、
親元から遠い地で生活していて、親が年齢を重ね病気になったためにそばに帰ってきて欲しいと言われ親元に戻っての就職活動(36歳頃)、
そして宗教脱退を決めて自由に職業を選べるようになってからの就職活動(40歳頃)、
以上3度の就職活動をしてきました。
先の2回の就職活動においては、職業選択は自己決定というものの「宗教活動」を最優先にして探し選んだため、物凄く苦労をしました。
最初の就職活動では、学校からの紹介は全て「全時間」ですからその中で選ぶことは無理でした。当時は週に3回の集会があり、そのうち2回は平日の夜です。その日は残業せずに定時で帰宅しないと集会には間に合いません。当然選択肢は「パート・アルバイト」になってしまいます。
学問が好きで大学院まで修了しているのに「パートタイム」の仕事です。でも当時は「この世の中は間もなく終わるのだから」という教義を信じており、疑問よりもとにかく宗教活動に支障のないものを選ぶことに必死でした。
本当に決まらなくて、最終的には「清掃の仕事」になりました。(清掃の仕事が悪いとかそういう意味ではありません。)しかも清掃場所が、自分がホンの数カ月前まで研究者の卵として闊歩していた大学院の研究棟でした。体力的にきつかったこともありますが1週間で辞めました。
2度目の時は、集会は週に2度、平日は1回になっていましたが年齢的な制約が出てきました。結構な割合で35歳以下の募集がありました。いずれにしても全時間の仕事は選べません。
こちらも最初に決まった仕事は体力仕事でした。あるカタログ販売の会社のカタログの梱包発送業務でした。なんとか3ヶ月ほどは勤めましたが、人間関係にも問題があり退職しました。
宗教活動を休止し、3度目に行った就職活動、今度こそ自由に選べると意気込んでいましたが、次なる壁は「実務経験不足」でした。もともと技術系の学校を出ており、技術系の職種を探したのですが、どこの求人票にも判を押したかのように「年齢相応の実務経験を有すること」と書いてあり、履歴書に加え、職務経歴書を添付することが求められていました。
これまで「パート・アルバイト」しかしてこず、当然責任ある仕事などは任せてもらっていませんから、職務経歴書をまともに書くことも出来ません。実務経験など皆無に等しいのです。
いくら高学歴だからといって(逆に高学歴が足を引っ張った部分もある)40歳になって実務経験が無いような人を採用するほど企業は甘くありません。
ただ1社のみ、これからの努力に期待して採用してくれた会社で今は土木設計の見習いとして頑張って働いております。
振り返るとホントに、1歳でも若く、1日でも早く「自己決定」すべきだったなと思うことしきりです。
今、宗教活動を続けるかどうか迷っている皆さん、教義や今後の生き方に迷っておられる皆さんは、一日も早く「自己決定」し、迷いのない人生を生きてほしいなとつくづく思います。
やりたい仕事や職種があるのなら、ますますそうです。
それが無い方でも、ずっとパートやアルバイトでは今後大変な人生になると思います。
どうぞよく考えてくださいますように。
この世の終わりは来るの
苦労しながら具体的な足取りを記して下さり、ありがとうございます。キャリアの問題にぶつかる二世さんは多いと思います。おっしゃるように、早めに気付けた方がよいでしょうし、今、問題にぶつかっている最中の方の、背中を押してくださるようにも感じました。