霧夜#3 続・続・エホバの証人がアメリカの組織であることについて考えてみよう

最終更新: 2020年6月4日

はい、先回のお話では「言われたことだけをやって余計なことをしない」と言う振る舞いを徹底しすぎると日本では命に関わるというお話をしましたわけですけどね、この辺の問題をもう少し続けようと思います。


エホバの証人だった方、特に二世の方、就職してからと言うもの「真面目にやっているはずなのに、仕事が遅くてミスが多くて使えない奴」と言うレッテルを貼られてはいないでしょうか?


これについてしばしば「低学歴で活動する事こそ至高だと言われてきた事を信じてしまったから今こんな待遇を受けなければいけないんだ」なんて考えているかもしれませんが、この辺の根本原因も低学歴である事よりもエホバの証人によるアメリカ流のやり方のせいで問題が起こっているのではないかと考えているわけですよ。

ここはアメリカじゃなくて日本なんですけど彼らは理解できていないのではと。

言い換えるとこの辺の問題が解決しなければ日本国内どこのどんな場所に行っても同じだし、そのいっぽうで解決すれば、別に高学歴が行ける所じゃなくても欲を出さなきゃ色々な場所で十分やっていけるのではないかと思うのです!


さて、先回ご説明したお話をもう少し続けますとですね、工場のシャッターを開くボタンについて「ボタンを押すと開く」と言う事は他人が操作しているのを見て、ボタンを押すとどうなるのか分かってはいたんですよ。

ただ会社の上の方が「見よう見まねで工場のボタンを操作するな」という話をしてきたので「押すとエホバに殺される」と考えるようになったわけです。

つまり何にも考えずに人の話を素直に聞く人間になろうとすると、以下のような問題が発生します。

他人の話を聞く→余計にやる事が増える→自分の生活に支障が出る

上記の事態を少しでも防ぐためにも自分から積極的に物事を考えたり情報収集をしようとしなくなってしまったんですよね。

それに情報収集をしないようにすれば、本来ルール違反になるようなことをしていてもハルマゲドンの時には「だって知らなかったんだもん」と言い訳できますしね!

結果として、

「 言 わ れ た こ と し か で き な い 指 示 待 ち 人 間 」

ができるわけで、こういう状態だとどういう風に仕事で支障が出るのかを見ていきましょう。


というわけでですね、いくら上の世代の日本人がマニュアルと言うものを重視せずに、仕事で何をやればいいかを教える時には実際に仕事をやってみせて「こういうふうにやってね」と教えている場合でも、どこかに仕事のマニュアルがしまってあったりするわけですよ。

そしてそういう上の世代向けの仕事のマニュアルの特徴として「何をやれば良いか」は書いてあっても、「どうすれば皆が満足できるレベルといえるのか」が書いていないんですよね。


例えば何かの材料を機械にセットして加工する作業があったとして、以下の図1のようなマニュアルがあるとしましょう。


では、これをエホバの証人のA君と、それから世の人であるB君にやらせましょう。

その結果どれくらいの仕事の速さになったかというのが下の図2です。

図2では仕事を教わった直後の時点ではどちらも作業時間は違いはありませんでしたと言う結果が得られました。


これが3か月後、どうなったでしょうかというのが図3です。

A君は変化なしです。

言われたことだけをやって余計なことをしないようにしなければエホバに殺されかねませんし、しかも下手糞に他人にアドバイスを求めたばっかりに余計なルールが増えると自分の首を絞めることになるので、仕事の中で何かを覚えるといったことが一切できませんから当然ですね!


それに対してB君は品物一個を加工する時間が2秒短縮できています。

某現場猫よろしくいい加減なところがある分、いろいろ情報収集をするだけなら気兼ねなくいくらでもできるおかげで、②の加工作業を機械が終わらせる前に③の作業の一部を前倒しして機械の近くまで容器を持って加工完了を待てばほんのわずかに作業時間が短くなることに気づいたのです。


工場って言うのは同じ品物を何百個も作ったりしますから、一つの品物を作る時間がほんの少し違うだけでも最終的には大きな差になりますから、どちらも特にルール違反をせず真面目に働いているにもかかわらず、A君とB君のどちらが評価されるかは明白です。


はいここでもしかしたら「早く仕事をするより確実にやった方が良い」と言う言葉を聞いたことがある人もいるかもしれませんんが、それは要所要所で作業スピードを変化させられる、「早くやる事 も できる人」向けの言葉です。

これがもし、遅くても確実にやれればいいのだろうと考えるあまり仕事が遅れると、その日に与えられた仕事がいつまでたっても終わらず焦り、その焦りがミスを生み、そのミスによって「仕事が遅い上に間違いも多い使えない奴」となるわけですよ。

当然A君はなぜ怒られるのか、なぜ言われたとおりに仕事をやっているのにうまくいかないのか悩み、「この会社の上の連中は、まかなかったところで刈り取り、あおり分けなかったところで集めるような貪欲な連中なのだ」と考え出すわけですが、仕事を教える側もなんでA君の仕事が人並みにできないのかものすごく悩んでいるフシはありました。ええ。

まあ結局は日本人にとっては「常識だろ」とか「それくらい言われなくても分かるだろう」と、当たり前の事すぎて馬鹿にしても過ぎる事が無い程のレベルだったのでちゃんと教える必要がないと思って、A君が何に躓いていたのか全く分からないでいたのだろうというのが、後になって情報収集をしてみて思うところです。


というわけでですね、結論から言いますと日本では指示された以外の部分でどうすれば効率よく仕事をやれるかをよく観察して行動する必要があるのですよ。


思いだしてみると、自分の目の前で誰かが仕事をしていてそれを見ていたら「手伝おうって気はないのかよ!」と怒られて「なんでそこで怒られるのか分からない」と思った事はありませんかね?

怒られる側がこの事に理解できない一方で、同時に相手も何故このような事になるのか理解できていないんですよ。

ともかく、ルールから逸脱しない範囲であってもやれる事を探せば…たとえば上記のように仕事を重ね合わせられないかとか、順番を組み替えて効率が上がらないかとか、探せば色々とできる事は見つかると思います!


…えー、いかがでしたでしょうか。

どんなに正しい事をしているつもりでも努力の方向が間違っているとろくなことにならないというとえ話をマタイ25:14~30の、あの三人の奴隷のお話からでも思い出してもらいましょう。

三人に資本金が配られて、二人はその資本金を運用して儲けて主人に褒められたけど、一人は損失を恐れて厳重に保管したばっかりに主人にブチ切れられたお話ですよ。


そして、それからこうやってルールに関する問題を見ているとですね、自分達の作ったルールを厳密に守る事に固執するあまり民衆を見下して放置していたパリサイ人(当時あの辺で勢力を保っていたユダヤ教の一派の人たち)を「お前らほかにやる事あるだろうが!」とボロクソに糾弾するイエス・キリストを思い出すんですけどね、このパリサイ人に一番近いのはエホバの証人な気がするわけなんですよね。

…いやいや、このシリーズの一番最初に話した通り他のアメリカの宗教も似た感じなのかもしれないと思っているくらいですから、やっぱりアメリカの中だと普段いがみ合ってるグループ同士で所定の手続きをやれば確実に連携したり離れたりできるとか、むしろパリサイ人みたいなやり方の方がかえってうまくいく風土があるのかもしれません。

言い換えると世が世なら、例えば昔のイスラエルというものがもし暴力に支配され強いものが頂点に立つような国だったら、イエス・キリストはおかしな体術を操りながら「お前ら自分たちで作ったルールを守ろうという気が無いのかよ!」みたいなことを言いつつ愛を取り戻そうとしていたのかもしれないななんて思ってます。


次回はもうちょっとお仕事に関する話でもしましょうかね。

次回は二週間後くらいのつもりです。

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