宗教2世向けに、エホバの証人の輸血拒否に対する意思表示カードとか、作れないかなぁって。

※当記事における「宗教二世」とは、便宜上3世以降の方も含め、副次的な要因によりそのコミュニティに属するようになった方を指します。


こんにちは。

シャーと申します。記事を書かせていただくのは2回目となります。



(前記事→https://onl.sc/FcRGDmh)



前回の記事からその後、色々と書かせていただきたい事はたくさん出てきたのですけど、なかなか忙しく、重いように筆が進みませんが、本日はずーっと考えていたことを一つ、記事にしてみました。



「宗教二世としての、意思表示カードを作れないかなぁ」という事です。




私はエホバの証人を信仰する家庭で生まれた二世です。

高校生位の頃に信仰からは距離を置き始め、バプテスマは受けておりません。

そうした立場ですが、エホバの証人の教義で、輸血拒否というものが、かつて私自身のアイデンティティとしてとても大きな葛藤の素となっていました。


エホバの証人の輸血拒否について、詳しくはまた改めてまとめて書きたいと思いますのでここでは省かせていただきます。

ただ、端的に書けば、「新世界訳聖書」の創世記やレビ記の解釈に基づいて輸血が拒否されるという事、生死の危険性があり緊急性の伴う場面においても輸血を拒否しなければならないという事という事ですね。


また、バプテスマを受けたエホバの証人は、輸血拒否の意思表示をするためのカードを持ちます。これは万が一の事態でも、生死の結果に伴う訴訟の意思がないという事を示しつつも、輸血拒否を貫くという意思表示を行うためですね。

ただ、宗教側で無輸血医療の仲介を行う機関も作っている一方で、医療機関側も対策として、特に未成年の信者に対してはガイドラインを用意して対応するケースが多いです。有名なのは「日本輸血・細胞治療学会」等の合同委員会によって2008年に出された物*1があります。(エホバの証人の間では、周知度はそれ程高くないようですが)




さて、ここからが本題です。

これは、恐らく地域性等もあるのかもしれませんが、エホバの証人の二世で、バプテスマを受けていない立場であっても、輸血拒否を周囲から望まれるというケースは、多いと思います。私自身、(それがバプテスマを受けた方が持つものと同じだったかどうかは覚えていないが)『一応』輸血拒否のカードを渡された事があります。

ただ、当時の私も特にそれに記名するといった事はしなかったんですよね。理由は覚えてないのですが…。

いやはやここは輸血拒否に納得していなかったから!と雄々しく宣言したいところですけど、かなりテキトーな人間ですので私……。






しかしながら、もし私がどこかで事故に遭って、意識不明になった時、私は私の意思に拘わらず、周囲から輸血拒否が主張される事もあるのかもしれない、というのは、非常にしんどい物でした。バプテスマを受けているか受けていないかなどは、外部の人にとっては関係なく、仮に周囲から「彼はエホバの証人だから、輸血は受けない事になっている」と言われてしまえば、それまでです。エホバの証人のコミュニティで育った私は、前提として輸血は拒否するものとして生活してきました。最終的に輸血を受けれる事になったとしても、緊急性の問われる場面では……ですよね。



そういった事柄について、アイデンティティとの兼ね合いから深刻に悩んでしまったのが大学生の頃。(宗教とは関係なく)大学でも落ちこぼれてしまってボロボロだった私に、当時の指導教員の先生からアドバイスを頂き、輸血拒否を卒業論文のテーマにしてから、もうすぐ10年になります。


最近、また考えていました。

自分の意志で輸血拒否する人はもちろんいます。その意志は尊重します。

しかしながら私のように、狭間で悩んでしまう人はどうでしょうか。

もし命に関わるケースでは輸血を希望したくても、周囲との兼ね合いでその


選択肢が遠くなる、という事はあると思います。


エホバの証人の出版物や記事の中には、例えば輸血感染症等の事例を挙げて、輸血の危険性を訴える物があります。(現役のエホバの証人の方に輸血の話をされた際、聖句より先にその事例のお話が出てくる事も少なくないのかもしれませんね)

輸血拒否に対する意識付けという目的もあるのかと思いますが、

ただ私は、生死に関わる場面においては別でしょって、そう思ってます。





そこで、例えば緊急性の高い場面に限定して、輸血拒否に対する意思表示カードとかって持てないのかなぁって思いました。

選択肢に〇を書いて、署名して……もし緊急時は輸血を拒否したい場合、緊急連絡先にはそれを理解してもらえる親族の名前とか、書けるかもしれません。

例えば事故とかに巻き込まれた際に、これを見てもらえれば私が意識不明の状態でも意思表示が出来るってものです。名刺サイズなら財布や学生証にも入れられるし、輸血拒否カードにしれっと挟む事も出来ます。



こんな感じかなぁって、地方自治体が障害を持つ方等向けに発行されている意思表示カード等も参考に、右に例示している様な物を作ってみました。

個人として、どちらの意思も尊重できるように工夫もしてみたつもりですが…。



ここで提示された物は私が勝手に考えて作ったものなので、法的な効力を保証するものではありません。なのであくまでアイデアの共有として、サンプルという形で掲載させていただきました。


正直、このような物にそもそもニーズがあるのかどうかさえ、分かりません……。

そして法律に詳しいわけでもないので、お詳しい方に助言を頂かなければ実用性も乏しいのかもしれません。文面も練り直さないといけないでしょうしね。

ただ、自分ならって気持ちで選択肢に〇を付けてみながらカードを作っていると、なんとなく宗教二世としての自分の立ち位置が整理されるような気がして、ちょっとそういった面に関しては良いかもって思いました。


もしよろしければ、ご意見ご感想ご教授等いただければ嬉しく思います…。(当方一応学生なのでご返信にはかなりのお時間を要するかもしれません。恐れ入ります……)



*1 https://anesth.or.jp/files/pdf/guideline.pdf



―――

筆者:シャー

mail : shakirgengen@gmail.com

twitter : @shin_2828


この記事を作成するにあたって、色々と抜けてたことも色々あったなぁと反省

個人的にも、改めてエホバの証人と輸血についてまたリサーチを再開しようかと思います。





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これはエホバの証人2世として育った私の、宗教との決別と再生の話。 同じ境遇の方々に何か伝わればと思います。 母親とエホバとの出会い 80年代、私は母の元へ第二子長女として産まれた。 21で父と結婚し家庭に入った母は義理の家族の下で単身赴任の父を待ちながら、大層孤独だったという。喧嘩も絶えず、何度も離婚を考えたらしい。 将来に不安を覚えながら、不安と孤独に生きる25歳の母にある女性が近づいた。 「こ