どうやって親の気持ちを壊さず「アニメ・マンガ・アイドルを楽しむか?」
どんな宗教を信じようとも、信じさせられようともそれでも人は好きなものは好きです。変わることはできません。
できれば大切な人である親くらいには認めて貰いたいものです。
でも実際は生きづらさを感じる2世さんの親御さんに、アニメなどを理解して貰うのは「無理」だと思います。一部その辺が上手に出来る方もいますが、全ての親御さんにそれを望むのは「無理」です。
そしてそのことに焦って「他の家はこんなことしない!!」なんて言ったら一番ダメです。下手したら暴力などの報復を受ける可能性があります(自分は数回やられました)
あまりにも酷い暴力や過干渉があり、虐待が疑われる場合は18才未満ならば「児童相談所」に相談に行くことをオススメします。しかし年齢や色々なしがらみでそうもいかないこともあるでしょう。
なぜこんなにアニメ・マンガ・ゲーム・アイドルなどは嫌われるのでしょうか?
これは「世俗主義の常識を持ち込むから」だと私は考えています。こちらのことは別記事で紹介しておりますので、気になる方は是非読んでみてください。
それでもどんなに怒られても、好きなものは好きだと人は思うものです。
私自身もアニメやマンガ、同人誌などが好きなことが理由で親から暴力を受けましたし、宗派の偉い人に怒られました。
でもマンガやアニメが嫌いになることは一切ありませんでした。ずっとマンガやアニメが自分の心を支えてくれているとも感じています。
だからこそ私は宗教2世さんでもマンガやアニメ、ゲーム、アイドルが好きでいて欲しいと思っています。何かを好きになると言うことは心の支えになります。
でも目の前に「好きになるな!」と言われている現状があるならば、潜伏キリシタンのように「隠す」しかありません。そしてその戦法をとることが一番効果的です。
今回は本やマンガ、同人誌、グッズの「隠し方」についてご紹介します。
その1 「自分と同じ宗派のクリエイターやアイドルを探せ!」
それなりに宗徒が多い宗派ならば必ずそう言う方がいます。会報などで紹介されていることもありますし、時にはインターネットなどで検索すれば明記されている人もいます。
その人を親の前では「推し」にしましょう。別にその人のことを無理に好きにならなくても良いです。それでもその人が「同じ宗派なので好き」と言うことだけは親にアピールしてください。
そうすればまずそのクリエイターが作る作品やアイドルが出るテレビは見るなとは決して言わなくなります。だって「同じ常識」を持っている人たちなので攻撃する必要がないのです。
その2 「他のマンガやアニメ、アイドルを怒られたら『同じ宗派の人の友達』と言え!」
それでも見ているとついつい自分の一番好きなものを応援したくなります。
それを怒られることもあるのですがその時に「同じ宗派のクリエイターさんがすごい勉強になるって言ってたんだよね」「同じ宗派のアイドルの子の友達なんだって」と同じ宗派の人に評価されていることを伝えましょう。
これだけで親の攻撃が格段に下がります。
出来るだけ親に見られないようにすることは大事ですが、もし言われたらそう言ってお茶を濁してしまいましょう。
その3 「本にはカバー!電子書籍は神!!グッズと同人誌は書類ケースへ!!!」
マンガが嫌う理由として親が一番使うのが「性的な表現があるから」です。
確かにそういったマンガがあることは事実です。でもそれは年齢制限を超えているならば私はいいと思います。
ある程度の年齢になれば性表現のあるものが読みたくなる人がいるのは当然です。それを他者に向けて害することがあればそれは全て「犯罪」ですから。
だからこそそう言った衝動を安全に昇華するため、またはストーリーを深めて楽しむ上で性表現を不可欠とした作品もあります。それはまた作品の楽しみ方だと私は思うのです。
また二次創作作品である同人誌ではBL、GLと言われる同性愛表現があるものもあります。これもまたその作品の愛し方だと私は思っておりますし、大好きですし生きがいです。
ですがこういったものはほぼ宗教を持つ親は嫌がります。これに理解を示す人はごくごく一部でしょう。というか宗教2世に関わらず一般家庭でも稀有な存在です。
ですからこれらは隠すのに限ります。
とはいえ隠すと言っても限界があります。なので「相手に手間をかけさせる」という戦法をとりましょう。
すなわち「一目で同じ宗派か、宗派外の人なのか、エロなのか、エロじゃないのかを分からないようにする」という方法です。
コミックスの多くはカバーがついています。このカバーを裏返してみましょう。最近では絵が描かれているものも多くありますが、真っ白い場合ならばそのまま裏返して保管してください。
カバー裏絵(これも楽しみなんですけどね)がある場合は色つきの模造紙や包装紙などで「ブックカバー」を作りましょう。この際の注意は「全ての本にやること」です。一部だけやったらすぐに「これが宗派外のやつだな」「エロいやつだな」と分かりますし、黙って捨てられる可能性が高いです。
また最近は電子書籍という形でコミックスは残すという方法もあります。確かに紙のマンガが一番いいです。一番いいのでそうしたい気持ちは分かります。しかしそれがきっかけで自分の身を危険にさらすのはやはり作者さんだって望まないことではないでしょうか?
Amazonならばクレジットカードを使わず、コンビニで販売されているAmazonギフト券でコミックスなどを買うこともできます。その場合自分だけのアカウントで管理するようにして下さい。
ちなみに会社によるそうですが紙より電子版の方が著作権料が高い場合もあります。なにより作家さんからしたら「紙で買っているファンも電子書籍のファンも同じファン」です。悪がる必要もありません。
ただしR18などの年齢規制があるものは年齢順守してくださいね。
そして同人誌ですが、これがまた保管しづらい代物です。サイズに統一感がないうえに薄いので自立しにくい。いや、たまに自立する同人誌もありますが、そんなに多くないです。まさしく「薄くて高い本」(笑)
そこでよく同人誌の収納に使われる100円均一の「書類ケース」です。半透明のものが多いですが不透明なものもあります。
半透明の場合は表と裏にフライヤー(チラシ)でも入れときましょう。宗教に関わるものならベリーグッドですが、近くの博物館や美術館などで配られるフライヤーなんかも綺麗でオススメです。
勉学的な要素があると親としては開けづらい印象を持ちます。
書類ケースはそれなりに厚みがあるのでそれなりの大きさのグッズなどは収納できます。アクリルスタンドならば組み立てた状態では無理ですが、保管は可能です。またネット上の情報ですが、Tシャツくらいなら折りたためて入るそうなのでライブやコンサートで着る推しのTシャツを保管するのもいいですね!
ちなみについ買ってしまう押しのペンライトですがサイズによっては書類ケースにも入ります。また100円均一の「折り畳み傘用のケース」などもサイズによっては使われているようです。この辺りも上手に使ってください。
その4 「本棚にはギッチギチに詰める!」
本当は作者さんやアイドルが綺麗に描かれた表紙を飾りたいと思うと思います。私もそうでした。でも子どもを宗教に則った常識を持って教育せねば、と思い込んでいる親って「隠れて大事にしているものはあやしい」とはっきり思っています。
そう言う人の場合、飾るような保管の仕方は「これは大事なもの」と言っているようなものです。
だからどうしても飾りたいならば「同じ宗派の人」だけにしてください。これを捨てた場合、自分が信仰している常識に対して背信行為をしたことになりますから、親を責めやすくなります。
そしてできればそう言った「飾るもの」からやや離れた場所にギッチギチに本類は収納してください。出しづらいくらいに。
自分も出しづらいですが、親も勝手に出せない、出しづらい状態なのがオススメです。一個出そうとしたら雪崩れた、くらいに面倒くさいと親も勝手に出さなくなります。(片付けが面倒くさいため、あきらめやすい)
カバーが痛む可能性がありますが捨てられるよりマシと諦めましょう。同人誌やグッズなどは書類ケースが守ってくれますから特にこれはギッチギチに詰めてください。
その5 「もし捨てられたら同じ宗教の大人に泣きつけ!!」
これらは買った本の守り方です。
しかしそれでも不在中を狙って捨てられる場合があります。(私は何度もやられました)
私は高校生くらいで「もうこの宗教を信じてはいない、信仰を押しつけられるのは迷惑だ」と言ってしまったためにそう言った行動も多く、頼ることが出来なかったのですが・・・
とある2世さんは捨てられる度に同じ宗教の他の人に泣きついたそうです。
まあ創価学会だと青年部とかありますが、そういう年代が近い方に・・・
「マンガを捨てられた!悲しい!!アレは同じ宗派の人のマンガもいっぱいあったのに!!」
と泣きついたそうです。
そうすると遠回しに親に注意が行くので捨てる回数が減ったそうです。
これは環境によりけりなので万人に使える戦法ではありませんが、使えそうなときは使ってみてください。
最後に
どうしても好きなものを否定されると人は自信が無くなります。とりわけそれが大事な人であればなおさらです。
でもそれはあなたが本当に悪いことなのでしょうか?そしてそれを責める人が悪いことなのでしょうか?
これはもう「どうしようもないこと」だと私は思います。
だからこそ「隠れてでも共存すべき」ことなのだとも。
隠す自分を嫌いにならないでください。悪いことをしていると思わないでください。
共存している、これだけでも十分なことですし立派なことなのです。
そしていつか安心できる場所を作りましょう。
その時にその宗教を信じているか否かは人によりますが、それでもそう言ったことを語れる安心出来る場所は色々あります。
コミケットやイベント会場などのリアルを始め、Twitterや5ちゃんねる、はたまたpixivなどのネットでも宗教のことを話さずに好きなことだけを話すことができます。
そういう場所を利用して安全に「アニメやマンガ、ゲーム、アイドルが大好きな自分」を解放し、楽しんで欲しいと同じく悩める宗教2世だった私はそう願っております。
谷 和香
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