はじめに
この文章は 二世信者プロファイル: 中高時代の宗教活動 の続きとなります。
興味のおありの方はそちらからお読みください。
高校時代の教義の話I - 原理講論: ちょっと教会の肩を持ってみる
そんな人が読んでいるかはさておき、
統一教会に詳しくない人のために補足しておくと、
統一教会では教義に関する中心的な書物として原理講論と呼ばれるものがあります。
キリスト教系ではあるのですが、聖書それ自体というより、
聖書の解釈が中心となっています。
それが異端と呼ばれる一因のような気もしますし、
一緒に三大キリスト教系異端と呼ばれるエホバの証人さんと比べても、
この原理講論と呼ばれる教団独自の本の占める割合が高いという点で、
うちの教会の特殊性がある気がします。
原理講論というのは、大雑把にいうと、
- 科学と宗教を統一する教えがここに!聖書は科学的に読み解けるんやで!
- 聖書から分かるけど、人類の歴史は神が人類を救おうとする歴史なんやで!
- エバさんが蛇(天使長)に唆されたんが人類の不幸の根元なんや!
- モーセ、アブラハム、イエスは神が人類救おうとして派遣してくれはったんやけど、失敗したんや!
- 次に神さんは韓国にメシヤ送ってくるで!
という内容です。
意外と、この本の中では教祖さんはメシヤだと言ってないんですが(確か)、
それは当初は教祖さんが預言者を自称し、神から言葉もらったけどメシヤくるらしいで!
って言っていたのに理由があります。
メシヤ韓国に来るんやでって考え自体はこの書籍が描かれた当時(WWII近辺)、
韓国のいくつかのキリスト教系団体が言っていたようです。
第二次世界大戦中の韓国なんて世紀末でしょうから、
そう思いたいのも無理はなかったのかもしれません。
トンデモと言われればそうなのかも知れませんが、
案外説得力があるもので、
"聖書なんて神話やろアホちゃう?"、なんて事は世間的にも教えられておらず、
なんか聖書ってすごい本らしいでみたいな風潮は一般にもあると思いますが、
そういう背景があると信じてしまえるのかも知れません。
わたしも多少納得した部分があります。
(ヤッターマンのタツノコプロ制作の聖書漫画がテレビ東京系列で放送されていたらしいし
しかもそのストーリーの体裁が、過去の時間にタイムスリップしちゃったみたいな話として提供されているし、
1981年のこととはいえ、歴史教育番組を装った神話教育番組がやってたなんて話もあるらしいので、
聖書を歴史とするなんてアホくさなんていう資格は読者の皆さんにも割とない気がしないでもないのですが、
皆さんはどう思われるでしょうか)
個人的に面白かったのは、
"神がいるならなんで世界救ってくれへんのや!"
という問いにも一応答えを準備していた事で、
"神は人間救いたいんやけど、直接介入したら人間が自立できないから、個々人の自由に任せてるんやで!"
みたいな事だった気がします。
これだけ聞くとそういう見方が本当に教義に入ってるならなんでカルト化するんだ?と訝しがる方もいらっしゃるかも知れませんが、
そういう先進的というかリベラルな面もあるっちゃあるんです。
そもそも福音派とかに比べると聖書破比喩的な書物でそのまま現実のこと言ってるわけじゃないって解釈自体が、
かなりリベラルな気もしないではないですけど。
まとめ
まずはうちの教会の肩をもって説明してみました。以降は反論に移りたいと思います。
Кали
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